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2020年2月10日 (月)

権力は腐敗する

<聖スコラスチカおとめ記念日 ミサ説教
2020年2月10日(月)、本郷教会

 

今日の短い福音朗読は、(イエスに)「触れた者は皆いやされた。」と言っています。
おそらく、イエスの評判を聞いた人びとが各地から大勢集まってきて、イエスの力を受けていやされたいと願ったのであろうと思います。
イエスはその願いを聞き入れました。
病気の人や体の不自由な人というのは、いつの時代もどこにでもおりましたし、今もそうであります。
わたくしたちは、自分の周りにいる体の具合の悪い人をすぐに思い起こすことができる。
イエスは、地上のすべての人の病気や障害をいやしたわけではなかった。
イエスの前の時代も、後の時代も、病気という問題はずっと人類の中に継続しているわけであります。
日本は世界の中でも有数の長寿の国である。
医療も非常に進んでいる国であります。
しかし、病気というものが根絶したわけではない。
イエスという人は何をしたかというと、「いやし」ということが非常に目立つのであります。
ほかの箇所では、出血症の女性のいやし、目の見えない人を見えるようにした、十二歳の少女のよみがえりなど、かなり丁寧な記述をしていますが、今日の福音では、「触れた者は皆いやされた。」と「いやし」ということを十把一絡げにして言っているような気がする。
何かほかの箇所とは調子が違うと思います。
イエスはすべての人の病気をいやしたわけではない。

 

次に、病気がいやされれば人間の問題がなくなるかと言われれば、そうではない。
体は病気でなくとも、人間はいろいろな問題を持っているわけであります。
心の問題もある、人間関係の問題もある、それはお互いにつながっていることでありましょう。
心と体、あるいは社会生活はすべてお互いに関わり合っているのであります。
体がいやされても心の問題が残る。
イエスは、人間の根本的な問題を解決するために来たのではないだろうか。
その問題というのは、心の問題ではないかと思う。

 

世界規模の企業グループの会長を務めた人の犯罪が報道されています。
日本の有名なメーカーのトップだった人ですが、逮捕されました。
人間というのは仕方がない者ですね。
偉くなると誘惑が多い、権力を握ると権力を乱用することが起こりがちである。
「権力は絶対に腐敗する」と誰か言っておりましたが、権力は人のために与えられているが、自分のために使ってしまうようになる。
先日、インターネットで読んだ記事に興味をひかれるものがありました。
大企業のトップに上り詰めた人からの取材記事です。この人がまだ偉くなる前、自分の身を守るために上司に嘘をついてしまったことがあったそうです。
幸い大過なく問題を引き起こすことなく事なきを得たが、自分の心に固く誓ったそうです。
「絶対に嘘はつかない」
そして、「自分の地位、権力を自分のためには使わない。」
「それは、大変難しかったが一生懸命守ってきた」そう言っていたのであります。
続きはまた後日にしましょう。

 

 

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コメント

イエスの「いやし」は体の病気を治すだけのことではない。イエスが来たのは人間の根本的な問題、心の問題を解決するためである。このお説教を拝読して、長い間生きてきて、それこそぼんやり生きてきて、今に至って自分自身の心の問題に向き合う感じがいたします。

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